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環境省の「バッテリー交換式EVの実用化に向けた検討委員会」に委員として参加しました。

中国ではEVにおける「バッテリー交換方式」が導入されEV普及の一翼を担っています。EVの普及においては、急速充電器の飛躍的な普及か、それに代わる「バッテリー交換方式」等のインフラ整備が必要になります。充電に時間をかけられない商用車においては「バッテリー交換方式」の採用も有力視されており、日本においても既にコンビニでの配送用の小型EVにおいて導入がスタートしています。
斯様な観点から掲題「委員会」が開催され、法制度面や安全性の面などが検討されました。
一方、当社は幹線輸送(例えば東名阪での高速道路)での大型トラックにおいても導入できないものかと考え、その規模や必要電力量等を検証してみました。
その結果、東名阪に高々1,000台程度の大型EVトラックを導入するだけでも、多数のバッテリー交換ブースやかなりの規模の受変電施設が必要となる等、大規模な「バッテリー基地」となることが分かりました。
大型トラックの電動化においては、EVなのかFCVなのか方向性が定まっていません。海外メーカーではボルボやダイムラーが既に量産化しだしています。
日本ではガラパゴス的な「10トン車」が一般的ですが、海外においてはトレーラー方式が主流です。ここいらへんにも、日本の大型トラックのEV化が遅れている要因があると思います。国は2030年までに5,000台の大型電動商用車の導入を目指しており、公共用の急速充電器を含む充電インフラ15万基と水素ステーション1,000基の整備を計画しています。大型電動トラックの半数は東名阪の高速道路を利用するでしょう。
とはいうものの、大動脈である幹線輸送(まず先に東名阪の高速道路)を電動化(脱炭素化)するにおいても、EVなのかFCVなのか方向性が見定まっていません。
充填に時間がかからず、バッテリー容積を食わないFCVを推す方面の方が主流派のように見えますが、どうやって大量の水素を安定的に供給し、東名阪のゲートウェイエリアに輸送できるのか、はなはだ疑問です。
EVにしろFCVにしろ、日本においては開発段階や技術実証では先行するのですが、量産化の段階で中・韓・台にことごとくやられています。
EVでもFCVでも車両の開発ばかりに目が行きますが、インフラ整備に対しては自動車メーカー・運送会社・エネルギー会社が「3すくみ」で、どこもリスクを取りません。リスクを取らずにビジネス化の成功は存在しないでしょう。どこもやらないなら、中国のように国がリードする他ないのかと思いますが、日本ではそうもいかないようです。最終的に半導体のようにならないと覚醒しないのか、国が動くための全体のコンセンサスが取れないのでしょう。

 
2023年01月24日 18:00

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